「アメイジング・グレイス」の歌詞に込めたジョン・ニュートンの想い。

2017年11月13日

「アメイジング・グレイス」~大いなる恵み

 

この崇高な歌を作詞した人が実はとんでもない悪人だった、という事実に驚きました。

一度は誰でも聴いたことがある曲だと思いますが、んっ、どうかな、と思う方、さわりだけでも下のYOUTUBEからどうそ聴いてみて下さい。

 

 

どうでしょう、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

大変美しい曲ですよね。

この曲を作詞したジョン・ニュートンは、今からもう300年近くも前に生まれた人です。

日本は江戸時代だったころです、かなり大昔です。

彼の人生を知れば知るほど、過去にどんな失敗や失態があろうとも人生をやり直すチャンスはあるんだ、と実感することができます。

人生は一回きりですが、いつからでも何度でもやり直しは出来るのです。

 

 

ジョン・ニュートンの人生はそのことを物語っています。

どんなに絶望の、後悔の中からでも救われる・・・。

それを今回は皆さんにお話したいと思います。

その前にまずは、ジョン・ニュートンについて簡単にご紹介します。

 

「アメイジング・グレイス」作詞者:ジョン・ニュートン

1725年、イギリス生まれ。

熱心なクリスチャンの母によって育てられていたが、彼が6歳(ウィキペディアには7歳とありますが、正確には7歳の誕生日の2週間前)の時に母は亡くなってしまう。

その後成長したジョンは、クリスチャンの母の思いとは逆に、黒人奴隷を輸送する「奴隷貿易」を仕事として富を得る。

当時黒人への扱いは家畜以下であり、多くの者が輸送中、劣悪な環境の船中で病に倒れて死んでいった。

22歳の時嵐に遭遇。

運よく一命をとりとめたのをきっかに改心し始め、奴隷に対する彼の感情も変化し始める。

1755年、船を降り、牧師になる決意をする(30歳)。

1772年、「アメイジング・グレイス」を作詞する(47歳)。

1807年、没(82歳)。

 

 

 

苦悩の日々

さっと彼の人生を振り返ってみましたが、何回か転機がありました。

一つ目は母を失くした時、6歳のころですね。

おそらく、彼の母がその後も健在であったならば、彼は奴隷貿易という仕事には就かなかったことでしょう。

その次が22歳の時。

嵐に遭遇し、死をも覚悟した恐怖の中で一命をとりとめ、改心し始める(福音主義キリスト教への帰依を決心)。

 

 

小さいころに母からクリスチャンとしての教育を受けていた彼には、自分がやっている仕事に対する罪の意識、自分に対する激しい嫌悪感がずっと心の奥深くあったことでしょう。

実はあの嵐の中、彼は生まれて初めて神に対して命請いをしたそうです。

“こんな自分でも神様は生かしてくれた”という気持ちをもったのでしょうか、以来改心し始めた、とあります。

私が興味をもったのは、その時すぐに奴隷貿易の仕事を辞めなかったという事実です。

それからなんと、6年もの月日を経て、彼は船を降り、牧師になる決意をするのです。

“真の改悛(犯した悪事や過ちを悔い改め、心を入れ替えること)を迎えるにはさらに多くの時間と出来事が必要だったと彼は語っている”

ウィキペディア フリー百科事典 アメイジング・グレイス

 

彼が犯した悪業の深さというものが伺えるように思えます。

 

 

 

一体何人の奴隷を犠牲にしてきたのか?

それでも尚、その後さらに6年間もその罪を重ねて行ったのです。

英語版のウィキペディアによると、彼は奴隷船の船長だったとあります。

いわば小さな会社の社長みたいなもの、そういった責任もあったのでしょうか。

改心し始めて以降、まさに自分を責める、しかし仕事もやめられないという地獄のような日々を送っていたことでしょう。

実際彼は1754年、強度の心臓発作に犯され、船にのることはもはや適わなくなりました。

しかしそれでも奴隷貿易事業に対する出資をやめなかったのです・・・。

そしてついに彼は決心をします。

 

どん底からの回帰

1757年(32歳。嵐に遭遇し改心してからほぼ10年が経過)、彼は英国教会の神父としての聖職に申し込みますが、実際にその職につくまでになんと7年の月日を費やします。

それまでの研鑽のおかげで、非聖職者としてかなり有名な奉持者であったにもかかわらずです。

しかし彼はあきらめず、1764年遂に正式な神父としての聖職を得ます。

 

 

ここまでの彼の苦労を考えると、想像を絶する迷い、後悔、苦悩、そして努力の日々だっただろうと思います。

そのような長年の苦心の日々を経て、ようやく神様からの救いを見出した喜びと感謝の想いを詠った詩が「アメイジンググレイス」なんですね。

正式な神父となって、8年後、彼が47歳の時に書いた詩です。

 

”驚くべき恵み(なんと甘美な響きよ)、
私のように悲惨な者を救って下さった。

かつては迷ったが、今は見つけられ、
かつては盲目であったが、今は見える。”

ウィキペディア フリー百科事典 アメイジング・グレイス 歌詞一番

 

1788年、63歳の時、彼は奴隷商人として働いていた日々を詫びて、当時自分が行っていたことを思うと恐れで魂の震えが止まらない、と述べております。

 

人生に誤りはつきものです。

でもその誤りが大きければ大きいほど、後でその過ちに気いた時の後悔、懺悔の気持ちも大きく、その想いは生きている限り完全に無くなるものではないのでしょう。

大切なのは今、これから

 

ブログを読んでいる方の中には、もしかしたら重大な誤り、行為、例えば犯罪なんかしてしまって、あるいは今現在手を染めていて人生に苦しんでいる人もいるかもしれません。

 

 

過去は過ぎ去ったことです。

目覚めて改心して、今これからを正しく生きて行くしかありません。

それによってしか救われる道はないのです。

神様は今この瞬間にも吾々を助けよう、導こうとしている・・・。

そして吾々はきっと救われることができる。

ジョン・ニュートン「アメイジンググレイス」はそのことを教えてくれているのではないでしょうか。

 


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